なぜ多くの人は行動できないのか?行動力をつけるための4つの方法

行動力

前回のマインドセットの記事ではどの分野でも成功をするためには「正しい方向性」と「十分な量の努力」、この2つの要素が必要だという話をしました。
⇒ マインドセットとは?成功者に共通するたった2つのシンプルな要素

この2つのうち、どちらのほうがより重要なのかというとそれは「十分な量の努力」です。

なぜならば世の中の圧倒的な人は行動をしないから。

効率的な英語の勉強方法や絶対に痩せられるダイエットの方法など、世の中には正しく継続して取り組めば必ず成果がでるノウハウが山程ありますが、またそれと同時に、ちょっとやっただけですぐ飽きて辞めてしまう人も山程います。

素晴らしいノウハウがたくさんある一方で、それをちゃんと継続できる人はあまりにも少ないということですね。

では人間とはなぜこんなにも行動ができない生き物なのか、行動をするためにはどうしたらいいのか。

今回は行動力を上げ、十分な量の努力をするための方法について解説してみました。

 

行動力をつける方法について動画で解説

 

人間とは怠惰な生き物

自然界には働きアリの法則というものがあります。

働き蟻の法則

これは2:6:2の法則とも言われ、100匹の働きアリを観察すると、そのうちの20匹(20%)が良く働き、60匹(60%)が普通に働き、そして残りの20匹(20%)が全く働かないという法則です。

この法則の面白いところは、よく働いている20匹のアリだけを集めてみるとそこからさらに、良く働く4匹(20%)、普通に働く12匹(60%)、そして全く動かない4匹(20%)に分かれるという点です。

働きアリと言われるくらいですから、みんな頑張り屋さんなんだろうと思ったら本当に頑張って働いているのはどの集団でもたったの20%だけなんですね。

実はこれはアリだけでなく人間にもほぼ当てはまることが立証されています。

僕たち人間も20%の人たちはよく行動をしますが、残りの人たちはそこそこ行動するか、全く行動しないのです。

このように大前提として人間というのは非常に怠惰な生き物です。

より正確に言えば、人間というよりは僕たちの脳がとても怠け者なのです。

これはよく言われている話ですが、人間は脳のほんの一部の機能しか使っていません。

脳は人間の器官の中で最も多くのエネルギーを消費するので、もしも脳がフルで稼働してしまったら人間はすぐに餓死してしまうのです。

頭をたくさん使った後は、特に運動をしていなくてもすごくお腹が減りますよね。

現代の社会では情報が溢れています。

脳はそれらの情報全てをじっくり検討して処理するこなどとてもできないので、その中から自分に都合のいい情報だけを拾い集めてあとは見ないようにして手抜きをしているのです。

脳が怠け者だから、そこから派生する行動も当然怠け癖がついたものになってしまうということですね。

では行動できる脳になるためにはどうしたらいいのでしょうか?

 

行動力を上げるには仕組みをつくる

前回のマインドセットの記事でもお話しましたが、まるで巨大な磁気に方位磁針の針が引っ張られるように僕たちの全ての行動はマインドによって引っ張られていて、行動を変えるにはマインドを変えなければなりません。

しかしながら、実はマインドというのはそれまでの自分の人生、育ってきた環境など長期間に渡る影響によって形成されてきたものなので、これを変えるのは至難の技です。

「結局ダメなんじゃないか!」と思われるかもしれませんが、実は行動力を上げる方法はもう一つあります。

それは人間の習性を利用して、無理矢理行動しなければならない環境、心理状態を作ることです。

人間も動物なのでやはり習性を持っています。

それとは「痛みを避けたい」という本能に基づく習性です。

痛みとは肉体的、精神的な痛みの2つがありますが、この場合は精神的な痛みをうまく利用して行動せざるを得ないように自分を誘導していきます。

つまり、行動をしないと精神的な痛みが発生する仕組みをわざと自分で作り出すことで、「痛みを避けたい」という習性を発動させて行動を起こすのです。

ということで以下では人間の習性を利用することで、無理矢理行動を起こさせるための仕組みづくりの方法について紹介します。

 

お金を投資する

例えばあなたは焼き肉やスイーツの食べ放題にいった際、ついつい食べ過ぎてしまってお腹の調子が悪くなったりした経験はないでしょうか。

いつもであれば腹八分目くらいでおさえるのに「食べ放題」という言葉がついた途端、食べ過ぎてしまうのは「元をとりたいから」ですよね。

払ったお金に対して、きちんとその対価に見合った分のものを受け取ろうとする、これは僕たちが「損失を本能的に恐れている」からです。

一人での勉強やダイエットが長続きしないのは「金銭的な痛み」が伴っていないから。

たとえ資格を習得できなかったり、ダイエットに成功しなくてもお金をかけていないのであれば損をするものが比較的少ないために損することを恐れる本能が働かないのです。

そこで、あえて少し高額なお金を出して資格学校やジムのパーソナルトレーニングを受けてみるというのも一つの手です。

そうした「金銭的な痛み」が伴う環境下であれば、少しばかりめんどくさかったり、辞めたいという気持ちが出てきても、「いや、あの時あれだけのお金を払ったのだから今辞めてしまってはもったいない」という気持ちが働いてあなたを前へと引きずってくれるはずです。

 

回りの人に宣言する

自分の身の回りの人、特に自分の尊敬する人や好意を抱いている人に対して目標を宣言するのも有効です。

たとえばあなたが禁煙に挑戦しているのにどうしても辞められないという場合、「私はもう今日から一本も吸わない」と周囲に宣言してしまいましょう。

もしも声高に「禁煙する」と宣言したにも関わらず、ついつい破ってしまい、それを宣言した人たちに見られてしまったら彼らはあなたのことをどう思うでしょう。

おそらくあなたのことを「自分で言ったことを実行できない意思の弱い人」「言動と行動に一貫性のない人」だと思うのではないでしょうか。

人は誰しも他人からよく思われたいものです

特に自分が尊敬する人や好意を抱いている人からなおさらでしょう。

こうした心理が働くため自分の身の回りの人に目標を宣言するのは大変効果がある方法です。

 

記録をつける

こちらは「時間的な痛み」を伴った方法です。

勉強であれば教科書の何ページから何ページまでをやったのか、トレーニングであればどんなメニューを何セットずつやったのかきちんとその日のうちにノートにメモをしておきましょう。

さらにそのノートを頻繁に見返すと効果的です。

先ほど述べた通り、人間は本能的に損失を恐れていますからこうすることで「今辞めたらこれまでかけてきた時間が全て無駄になってしまう」という心理が働きます。

今流行りのライザップでは毎日毎日自分の食事の内容をトレーナーの方にメールで報告をするらしいです。

めんどくさいと感じる方もたくさんいらっしゃいますでしょうが、こうして自分の手で記録をつけることで「これまで投資してきた時間を無駄にしたくない」という心理を働かせることができます。

 

ネガティブなバックボーンを使う

例えば、あなたが前々からずっと好意を抱いている人に人生初の告白をするとします。

あなたはその人のことが好きで好きでたまらず、寝ても覚めてもその人のことばかり考えています。

しかし、あなたはかなりの肥満体型で、世間一般的に見たら間違いなく「デブ」。

勇気をふりしぼって憧れのあの人に直接愛の告白をしたあなたですが、結果はあえなく撃沈。

理由は「ごめん、太っている人には興味ないから」。

そして後日、その人が自分とは違い、痩せていてスリムな人と付き合いだしたらあなたはどう思うでしょう。

おそらく、悲しみに打ちひしがれながらも、「絶対に見返してやる、今に見てろ!」と死ぬ気でダイエットを決行するのではないでしょうか。

「悔しさ」「惨めさ」「怒り」「恨み」といったネガティブな感情は非常に強力で爆発的なパワーを引き出してくれます。

受けたダメージが大きければ大きいほどその効果も持続し、たとえ苦しくてもその時の感情を思い出すことで、またやる気が湧いてくるでしょう。

この方法は大変効果がある方法ですが、あまり使ってばかりいるといつも他人のことを羨んで不平ばかりを言う性格のひん曲がった人になってしまうため、あくまで「物事を始めるきっかけ」として使うことをオススメします。

新しく物事を始める時というのは非常にエネルギーがいることですので、その初期段階を乗り越えるためにネガティブなパワーを使うのはアリでしょう。

何事も最初の一歩を踏み出すのが一番辛いものです。

 

最後に

以上が怠け者の脳を無視して、無理矢理行動を起こさせるための仕組みづくりの例です。

おさらいをすると

  • お金を投資する
  • 周りの人に宣言する
  • 記録をつける
  • ネガティブなバックボーンを使う

といったものになります。

始めのうちはこうした人間の習性を利用しなければ行動ができないと思いますが、これが習慣化してくるとそのうち工夫をしなくても行動力を発揮できるようになります。

僕も根はかなりの怠け者で、小学生の時の夏休みの宿題はいつも最終日にやるタイプでした笑

しかし大人になって脳が怠け者であるということを理解して、それに負けないための仕組みを作ったところ、ちゃんとやると決めた物事はしっかり継続できるようになりました。

自分は行動できない人間だと自覚がある方は一つと言わず、ぜひこれら全てを試してみましょう。

そして無理矢理にでも行動ができるようになっていくと、やがて脳もそれにつられて変化してきて、いつの間にか行動できる脳になっていくずです。

2016年09月10日 | Posted in Mindset

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