徹底比較!GoogleとYahoo検索エンジンの4つの違い
「検索エンジンってGoogleとYahoo JAPANで二つあるけど、一体どう違うの?」
日々検索エンジンを使っていて、こんなふうに思うことはありませんか?
そこで今回は分かるようでよく分からない、GoogleとYahooの検索エンジンの違いについて解説をしてみました。
プログラマーとかの開発者向け、というよりは主に日常生活で普通に検索目的で使うユーザーの側から見た時の違いについてまとめてありますので、「アルゴリズムとかチンプンカンプンだよ」という方でも安心してご覧下さいね。
Contents
GoogleとYahooの検索エンジンシェア(2015年6月-2016年6月)
そもそもこの二つの利用シェアはどうなっているのか。
まずは世界における検索エンジンのシェアに目を向けてみましょう。
画像出典:statcounter.com
世界では圧倒的多数の人がGoogleの検索エンジンを使っていますね。
そして、こちらは日本の検索エンジンのシェアです。
画像出典:statcounter.com
Googleのほうは62.17%、Yahoo JAPANのほうは31.9%となっています。
実は少し前までは日本においてはYahoo JAPANを使う人の数のほうが多数でした。
しかし、世界における検索エンジンのシェアは圧倒的にGoogleになってきていることから日本でもGoogleのシェアがYahooを超えることが以前から予想されていて、その予想通り日本でもGoogleを使う人が増えてきています。
Yahoo JAPANはGoogleの検索エンジンを使っている
このようにシェアに違いはあるのですが、実はYahoo JAPANは2012年からGoogleの検索エンジンを使っています。(あくまでYahoo JAPANであって、米国のYahooはBingを使用)
よって日本の検索エンジン市場は実質Googleの独占状態となっているわけです。
「検索エンジン最適化(SEO)をする時にはGoogleのみの対策をすればいい」なんてよく言われますが、その理由はこれなんですね。
GoogleとYahoo検索エンジンの4つの違い
確かにYahooはGoogleの検索エンジンシステムを使っているのですが、この二つは全く同じというわけではありません。
この違いを理解する上でまず押さえておきたいのが、YahooはGoogleからどんなデータを提供してもらっているか。
YahooはGoogleの検索エンジンを使っていることは上述した通りですが、実は全てが全てGoogleに丸乗っかりをしているわけではないのです。
ものすごく単純化していますが、仮にこれがGoogleのアルゴリズムだとしましょう。
確かにYahoo JAPANはGoogleの検索エンジンアルゴリズムを使用しているのですが、Googleから提供してもらっているのは、ウェブ検索、画像検索、動画検索の3つだけ。
よって、ここにさらにYahoo JAPAN独自のアルゴリズムが加わってきます。
GoogleやYahoo JAPANの検索エンジンのアルゴリズムは公開されていないので詳しくは分かりませんが、だいたいはこんなイメージでOKだと思います。(実際は超複雑なので検索エンジンを作っている人から怒られそうですが笑)
こうしたことを押さえた上でGoogleとYahoo JAPANの検索エンジンの違いについて見ていきましょう。
表示されるコンテンツが違う
最も大きな違いは、GoogleはGoogleのサービス、Yahoo JAPANにはYahoo JAPANのサービスが検索結果に表示されるという点です。
実際に見てみましょう。
こちらは「シューズ」とGoogleで検索した時の結果です。
Googleの検索エンジンで見てみると、Googleマップを使って近くのシューズショップを探して表示してくれました。
では一方でYahoo JAPANのほうはどうでしょうか。
Yahoo JAPANの検索結果には
- Yahoo!ニュース
- Yahoo!知恵袋
- Yahoo!ショッピング
- Yahoo!買い物ナビゲーター
- ヤフーオークション
- Naverまとめ etc
こうしたYahooの提携サービスが検索結果にたくさん表示されていて、Googleの検索結果よりもかなりページが縦に長くなっていますね。
こうした違いはどうして現れているのかというと、それぞれの会社の理念に違いがあるからです。
検索エンジンの役割は「検索ユーザーにとって必要な情報をピンポイントで届ける」ことです。
両者ともここを目標にしているですが、違うのがその実現手段。
Googleは極力検索結果に関与せずにひたすら「市場にある良いコンテンツ」をユーザーに提供することを考えているのに対して、Yahoo JAPANはYahooのサービスを有効活用してもらって必要な情報を得てもらおうと考えています。
その違いは両者のトップページに色濃く現れています。
Googleのトップページはオブジェクトが検索窓くらいしかなくて、非常にシンプルです。
実際に、Googleは自社のウェブサイトにユーザーが留まる時間をできるだけ短くすることを目標にしていて、これは「世界中でもおそらく Google だけでしょう」とHPで謳っています。
一方でYahoo JAPANを見てみると、この通り非常にたくさんのコンテンツがトップページにあります。
こうした違いからも分かるようにGoogleはあくまで検索エンジン、Yahoo JAPANはYahooの様々なサービスを利用してもらって検索者のニーズを満たそうと考えているわけです。
パーソナライズド検索とシークレットモード検索の結果が違う
普段検索エンジンを使っていてあまり意識をすることはないと思いますが、実は検索エンジンはとても頭が良くて、あなたが過去に検索エンジンで調べた単語や訪れたサイトの情報を元に検索結果をあなた専用にしてくれています。
これをパーソナライズド検索と呼び、これを解除して完全に純粋な検索結果を表示する検索方法をシークレットモード検索(プライベートブラウズ)といいます。
詳しくは「Mac Safariで使えるシークレットモードのショートカットキー」の記事内で紹介をしていますが、Google、Yahoo JAPANともにパーソナライズド検索の技術はそれぞれ独自のものを使っています。
よって、
- Googleでパーソナライズド検索(通常検索)
- Googleでシークレットモード検索
- Yahoo JAPANでパーソナライズド検索(通常検索)
- Yahoo JAPANでシークレットモード検索
パーソナライズド検索とシークレットモード検索を切り口にすると、検索結果はこのように4つに分かれます。
例えば通常検索で、Googleを使う時はいつも「パスタ 東京」と調べていて、Yahoo JAPANを使う時はいつも「パスタ 大阪」と調べていると、Googleだと東京にあるパスタ店が、Yahoo JAPANだと大阪にあるパスタ店が検索結果の上位にきやすくなります。(こんなことする人はおそらくいないでしょうが笑)
また、仮にシークレットモードで検索をかけたとしても、上で説明した通りYahoo JAPANはGoogleの検索エンジンに独自のアルゴリズムを載せているので検索結果は異なるものになります。
広告が違う
Googleで表示されるのはGoogle AdWordsに出稿された広告、一方Yahoo JAPANで表示されるのはYahoo プロモーション広告に出稿された広告です。
・Googleで「旅行」と検索した時
・Yahoo JAPANで「旅行」と検索した時
この通り、検索結果の上のほうに表示される広告の数も種類も違いますね。
ユーザーの属性が違う
ヴァリューズという会社が発表した情報によるとGoogleは男性、Yahoo JAPANは女性に多く使われる傾向があるようです。
画像出典:http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/05/27/20036
さらに面白いのがユーザーの年齢。
画像出典:http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/05/27/20036
20代ではGoogle検索の割合が約60%とYahoo!検索を上回っていますが、30代では約半々になり、40代以降ではYahoo!検索の割合が高くなっています。
これはおそらく日本で最初に普及し始めたのがYahoo JAPANだったからでしょう。
最近の若い世代からすれば検索エンジンといえばGoogleですが、30代以降からすると検索エンジンはYahoo JAPANという文化が根強いということが伺えます。
実はGoogleはYahoo JAPANと比べてネットリテラシーが高い人が使用するなんてことも言われています。
なかなかこれを裏付ける証拠を見つけるのは難しそうですが、Googleのほうが男性で若い世代によく使われていることを考えるとかなり信憑性が高いですね。
まとめ:GoogleとYahooどっちを使えばいいの?
と、ここまで二つの検索エンジンの違いについて見てきましたが、それでは一体どっちを使えば良いのでしょうか。
結局のところ、どちらでも良いと思います。
というのもどちらも「検索者にとって有用な情報を提供する」ということは徹底していますので、どちらを使っても自分が必要な情報は探せるはずです。
ただ、あえて言うのであれば、広告を出す際にはGoogleとYahoo JAPANのユーザーの層を考えてどちらに出稿するほうが効果が高いのか判断するべきでしょうね。