AI(人工知能)による記事作成ツール”Articoolo”が想像以上にやばい件

AI

AIがチェスや将棋のプロを倒したというあたりから予想されていたことではありますが、ついにAIによるブログ記事の作成ツールが出てきました。

その名も”Articoolo”(多分アーティクーロ)。

ブラウザ上で動くクラウド型の自動記事作成ツールで、まだ日本語には対応していませんが、それも時間の問題でしょう。

今回はこちらのAIによる記事作成ツール”Articoolo”を使ってみた感想や、ブログ記事執筆の未来について簡単に僕の意見を書いていこうと思います。

 

AI(人工知能)による記事作成ツール”Articoolo”

こちらが”Articoolo”のページ。

上の動画であるように”Articoolo”では中心にあるボックスに2~5語の単語を入れるだけで簡単に記事ができあがります。

 

利用をするにはまずは会員登録。

AI 記事作成

Facebook、Twitter、LinkedInアカウントと同期させることも可能です。

 

ログインが終わったら、中心のボックスに2~5語のキーワードを入れます。(現時点では2語推奨)

AI 記事作成ツール

これで「最高文字数」や「読みやすさ重視かユニークさ重視か」を決めて、オレンジ色の”CREATE”を押しましょう。

 

すると1~2分くらいで記事を作成してくれます。

AI 記事作成

 

現時点ではあまり複雑なキーワードを入れたり、「2~5語を入力してくれ」と書いてあるわりには3語以上を使うと、書いている途中でエラーが出たり、そもそも記事を書いてくれなかったりします。

AI 記事作成

「フレーズを変えるかトピックを変更して下さい」

 

AI 記事作成

「これらのキーワードでは記事を作成できません。違うものにして下さい」

 

また、一つの無料アカウントで作れるのは10記事くらいみたいですね。

AI 記事作成

「すでにたくさんの記事を作成しています!一つ買ってみて作った記事を見てみては?」

 

試しに”Articoolo”で記事を作ってみた

試しに”human happiness”というキーワードを入れて「250字指定」の「読みやすさ重視」で記事を作ってみました。

AI 記事作成ツール

後半部分がモザイクになっていますが、これはお金を払わないと見れないようになっています。

一応上の見える部分だけを抜き出すと以下の通り。

Comprehending the determinants of human happiness and well being is very important in the pursuit of environmental sustainability, since it helps us choose how to best utilize the limited material throughput accessible, and determine what other, non material elements are important.

訳:

自然環境の持続可能性を追求する上では、人類の幸福において何が決定要因となるのかを理解することが重要だ。なぜなら、それによって限られた原料やエネルギーの全体量をどうすれば最適に活用できるのかを考えることや、その他の非物理的な要素の中で何が重要なのかを決めるのに役立つからだ。

ちょっと前後の文脈が分からないので”material throughput”をうまく訳すのが難しいのですが、だいたいこんな感じの訳になるかなと思います。

 

”Articoolo”を使ってみた感想

正直、もっと文法的にも単語の選択的にもむちゃくちゃな文章が出てくると思っていたのですが、これはかなりやばい(笑)

英語のネイティブから見たら「ここのニュアンスが変」みたいなことはあるのかもしれませんが、少なくとも僕が読んだ限りではそんなにおかしいところはありません。

しっかりと論理的な文章になっているのかどうかは記事全体を読んでみないとなんとも言えないのですが、上の”human happiness”で出てきた文章は文法的には全く問題なしだと思います。

これはなかなかにすごいものが出てきましたね。

 

“Airticoolo”が記事を書く仕組みは?

「これって一体どうやって記事を書いているの?」と仕組みについて気になったので、ちょっと調べてみたらサイトのFAQに載っていました。

2. How Does it Work?

Articoolo’s content creator works like the human brain when asked to write an article. First it will analyze and understand the context of your topic. For instance, if you want it to write an article about “The appliance variety of Apple”, the algorithm will understand first that “Apple” in this context is a name of a corporation, not a fruit. Once it has understood the context of your topic, it will find the best resources as a base, and extract sentiment and important keywords. It will then find related content based on sentiment and main keywords and reconstruct everything to one coherent piece of text. Finally, it will rewrite the article using an NLP engine for multi-level semantic identification and verify the readability of the text.

訳:

2.どうやって動くのですか?

”Articoolo”は記事を書くことを求められた時に、人間の脳と同じような働きをします。まず最初は、トピックの文脈を分析します。例えば、もしもあなたが「Appleの電化製品の種類」について記事を書きたい場合、まずアルゴリズムは「Apple」という単語を果物ではなくて会社の名前だと理解します。そうしてトピックに関する文脈を理解できたら、最適なソースを基礎部分として探し出し、そこから所感や重要なキーワードを抽出します。その後、それらの所感やメインキーワードに沿って関連するコンテンツを探し出し、一つの一貫性のあるテキストコンテンツとして再構築をするのです。最後にNLPエンジンを使ってマルチレベルでの意味の識別とテキストの読みやすさを検証します。

最初は単語レベルで理解をして、その後に”the best resources”を基に、関連する記事を探し出して再構築するそうです。

 

また、どういったところの文章を参考にしているのかも記されています。

3. What resources do you use?

Articoolo’s algorithm uses varied resources from academic databases to the open World Wide Web, but no matter what resource it uses, the result will always be as unique as a piece of original content.

訳:

3.ソースはどこを使っているのですか?

”Articoolo”のアルゴリズムはインターネット上に公開されている学術分野のデータベースの中から様々なソースを使っています。しかし、どんなソースを使ったとしても結果的に出来上がる記事は常にオリジナルなコンテンツで独自性があります。

 

しかし、こうやって論文から引っ張ってきているということは、「それって勝手に拝借していい感じにつなぎ合わせてるだけじゃないの?」と心配になりますよね。

これに関してもFAQで解説していました。

5. How unique is it?

Once the process is complete if it states that the uniqueness of the article is less than 100% then our algorithm was unable to create a fully unique piece – some of the content could be similar to other sources on the web.

Once the process is complete if it states that the uniqueness is 100% then the generated article was verified for uniqueness through Copyscape.

訳:

5.どれくらい独自性があるの?

プロセスが終わった時、その記事の独自性が100%に満たない場合、それは我々のアルゴリズムが完全に独自性のある記事を書けなかったということです。(いくつかのコンテンツがネット上にあるソースと似ている可能性があります)

プロセスが終わった時、その記事の独自性が100%になっている場合、仕上がった記事はCopyscapeによって独自性が保証されたものになっています。

”Articoolo”では記事の作成が終わると右上のほうに”“が表示されます。

これによってどのくらいの独自性が保証されているのかが分かるわけです。

“Copyscape”というのは英語圏ではけっこう有名なコンテンツの盗作を見つけられるサイト。

⇒ Copyscape

まあ若干精度が心配なところはあるみたいですが、これを使ってWeb上のコンテンツ全てと被っていないかどうかを記事作成が終わった後にしっかり調べているんですね。

 

”Articoolo”の他の機能

しかもこの”Articoolo”、グローバルメニューの”SERVICE“のとこを見ると、これだけじゃなくて実は他にもいろいろと機能があることが分かります。

AI 記事作成

上から順番に

  • 記事作成機能
  • リライト機能
  • タイトル抽出機能
  • 要約機能
  • 画像検索機能
  • 執筆の手助け
  • 引用文献探し
  • WordPressのプラグイン
  • ”Articoolo”のAPI

特に個人的にすごいなと思うのが”WITER’S HELPER”(執筆の手助け)。

これを使うとあるテーマに関して、執筆をする上でのアイデアを勝手にネットから持ってきてくれます。

AI 記事作成

 

WordPressのプラグインもすでに用意されてますね。

AI 記事作成 WordPress

 

これだけいろいろとあって、お金が必要なのは記事の作成とリライトをする時だけみたいです。

AI 記事作成

スポットで購入するのなら、お手軽なやつで10記事$19(1記事200円くらい)となっています。

 

AIによる記事作成ツールの登場がもたらすものとは

この”Articoolo”、まだ日本語対応とはなっていませんが、それも時間の問題であることは間違いありません。

では、そうなった時ブログの記事執筆、もといSEOはどう変化していくのか。

これは前々から言われていることではありますが、そのコンテンツの「独自性」が今後より重要なものになってくることは間違いないでしょう。

僕が考える「独自性」とは例えば以下のこと。

  • 執筆者が誰か
  • 独自の経験・意見が盛り込まれているか
  • エンターテインメント性があるか

WELQの件でも問題になりましたが、例えば健康に関することは医師などの医療分野に従事している人が書くべきですし、実際Googleの検索エンジンはこれを「Authority(オーソリティー)」としてアルゴリズムのアップデートに組み込んだと言われています。

また、独自の経験のような「ネットには存在しない自分だけのオリジナルな情報」を語ることも検索順位を上げるためには非常に重要でしょう。

最近のネットでの検索結果を見てみると、自社・他社でのビジネス成功事例や実際に商品を数ヶ月間使ってみた感想のような独自情報を記載しているコンテンツが多く上位表示されています。

さらにはエンターテインメント性。

訪問してくれた方をどれだけ楽しませられるのか」という部分はかなり人によって個性が出てきますね。

こう考えると、キュレーションメディアのようなただ情報をまとめるだけのサイトの順位がこれからどんどん下がっていくことは明らか。

自分が記事を書く時や外注ライターにお願いをする時も、ただ情報を分かりやすくまとめるのではなくて、独自の視点やスタンスを持ってコンテンツを作成することが重要になっていくことは間違いありません。

 

まとめ:人間は人間にしかできないことを

ということで今回はAIの記事作成ツール”Articoolo”について紹介をしました。

もちろん英語と日本語だとまた違うでしょうし、少なくともそのまま丸コピできるような質の高い記事が出てくるようになるまではまだまだ時間がかかると思います。

ですが、世の中がこういう方向に向かっているのは間違いないので、「機械にはできなくて人間にはできることってなんだろう?」と常に考えていかないと確実に時代の波にさらわれていきます。

やはり常に自己研鑽の精神が大切ですね。

ちなみにこの記事のタイトルで「AIによる記事作成ツール」て書いちゃっていますが、厳密に言うとこういうのってまだ”AI”とは言えないんです。

実際、”Articoolo”のページには”AI”という単語は一回も出てきてなくて、「AIが記事を書くようになった!」って騒いでいるのは多分日本くらい。

ここらへんはかなり話が長くなる&僕も専門家ではないからそこまでよく分かってないということでまたの機会にでも(笑)

2017年06月19日 | Posted in Tools

Related Posts