Preziとは?パワポに次ぐブレイク間近の次世代プレゼンソフト!
この記事をご覧になっている方は、おそらくどこかで”Prezi(プレジ)”という名前を聞いて、気になって見てみたという人が大半でしょう。
Preziとは、今現在海外で人気が急上昇中のプレゼンテーション用のソフトのことです。
どれくらい人気なのかというと全世界で6000万人のユーザー(2015年12月現在)がいて、米国企業の売上高上位500社の75%で採用されているくらい。
もちろん、日本語にも対応していますので誰でも簡単に使うことが可能です。
今回はそんな日本でも大ブレイク間近の次世代プレゼンテーションソフト、”Prezi”についてPowerPointと比較をした時のその特徴や、メリット・デメリットなどを紹介していきます。
※追記(2017/7/29)
Preziの新規登録者は”Prezi Next”でしか新規登録ができなくなり、この記事で紹介している”Prezi Classic”(従来のPrezi)は使えなくなったようです。
新規でPreziを使う方は”Prezi Next”をご使用下さい。
⇒ Prezi NextとClassicの違いまとめ|使い分けについても紹介
Contents
次世代プレゼンテーションソフト”Prezi”がすごい!
「次世代プレゼンテーションソフトなんてちょっと大袈裟じゃ…」
こう思うあなたでもおそらく次のPreziで作られたプレゼンテーションを見て頂ければ、決して誇張ではないことが分かるのではないかと思います。
※最初は少し時間がかかります。
こちらは Tomohiro YOSHIFUJIさんというプレゼンテーションデザイナーの方が、Preziを使って「Preziとは何か」を解説したプレゼンテーション。
見ての通り、一枚の絵の中を上下左右に動き回り、ズームイン・ズームアウト、フェードイン・フェードアウトなどのアニメーションも搭載されていてまさに自由自在です。
Preziは2009年からWeb上で開始しているサービスで、2012年より待望の日本語化がされました。
以来、日本でも少しずつユーザー数が伸びていて、ビジネスシーンでの利用はまだ少なめですが、大学の授業などの教育の現場では使う方が増えています。
プランはいくつかありますが、基本的にはWeb上で無料で使えるクラウド型のサービスなので、インターネットがつながる環境であればWindowsであろうがMacであろうがどこでも使うことができます。
パワーポイントと比べた時のPreziの特徴
現在世界で普及しているプレゼンテーション用のソフトと言えば、やはりMicrosoft社の”PowerPoint“でしょう。
ではPreziはこのPowerPointと比べてどんな特徴を持っているのでしょうか。
2つを比較した表を作ってみました。
それぞれの違いについてより詳細に見ていきましょう。
形式&動き
まずなんといっても大きな違いは、PowerPointは複数のスライドから構成されているのに対して、Preziは一枚の絵がベースとなっているという点です。
PowerPointは複数のスライドが次々に遷移していくので紙芝居に近いですね。
一方でPreziでは一枚の絵の中を移動したり、ズームしたりして視点を変えながら駆け巡ります。
利用環境
PowerPointは主にはローカルの環境で使うものなので仮にMacを使っている場合はライセンスを購入しなければなりません。
一方でPreziはWeb上のサービスですので、prezi.comにアクセスをすればパソコンのOSに関係なく使うことができます。
自分が作ったプレゼンテーションも自分のPreziのアカウントに保存されますので、ネットにつながる環境ならどこでも使うことができます。
また、有料のプランであればオフラインで作業をすることも可能です。
料金
PowerPointはWindowsであれば標準装備、Macであればライセンスを購入します。
一方でPreziには無料バージョンが1つと有料バージョンが3種類で、全部で4種類の料金タイプがあります。
無料バージョンと有料バージョンの大きな違いは、無料バージョンだと自分が作ったプレゼンテーションをネットで公開状態にしなければならないことです。
よって、必然的にビジネスシーンなどで機密情報を扱う場合は有料のプランに加入する必要がでてきます。
また有料のプランも3つのグレードがあります。
※Prezi Nextのサービス開始とともに2017年から料金体系が変わった模様です(2017年5月追記)
PlusバージョンになるとPrezi内で画像を編集するツールとオフラインでの作業も可能になり、最上級のPremiunになると電話によるサポートやPreziのトレーニング(英語のみ)、また”Prezi Next”でAnalytics機能を使えるようになります。
Prezi Nextに関しては以下の記事をどうぞ。
⇒ Prezi NextとClassicの違いまとめ|使い分けについても紹介
アニメーション
PowerPointであれば、スライドイン、アピール、ターンなど様々なアニメーションが用意されています。
一方でPreziで使えるのはフェードイン・フェードアウトのみです。
表&グラフの作成
PowerPointではエクセルと連動させて表やグラフを挿入することができます。
一方でPreziにはそのような機能がないので、表やグラフを挿入する際はスクリーンショットなどして画像として載せます。
画像や動画の挿入
PowerPoint、Preziどちらとも可能です。
印刷
PowerPointは資料として会議で配ることも多いと思いますが、Preziの場合はあまりそのような用途には向いていません。
というのもPreziは一枚の絵の中を上下左右駆け巡り、ズームイン・ズームアウトを繰り返すので印刷してみるとどっちが上か分からなかったり、文字が小さすぎて見えなかったりします。
PowerPointのほうが高機能?
こう見ると明らかにPowerPointのほうに軍配が上がっているように見えますが、実際その通りで、PowerPointのほうがアニメーションやら表やグラフの作成機能やら便利なものがたくさんあります。
にも関わらず、なぜPreziが次世代のプレゼンテーションソフトと言われているのか。
それはこれまで見てきた通り、PreziがPowerPointとは大きく違ったコンセプトを持ったプレゼンテーションソフトだからです。
これまで、PowerPointやKeynoteといったプレゼンテーションソフトではスライドという枠を用意して、その枠がどんどん遷移していくという、どちらかと言えば「静的」なものでした。
それに対してPreziは一枚の絵の中に必要な情報を全部詰め込むことができ、あとはそれをどの順番で紹介するのかを考える「動的」なものです。
これによりプレゼンテーション全体にストーリー性を持たせることができて、まるで漫画や小説を読むように魅力的で分かりやすく物語調でのプレゼンテーションを作ることが可能です。
僕たち人間は「物語」を非常に好みます。
それは人類が古来から現在に至るまで神話を語り継いできたことや、幼い頃はお母さんから絵本を読んできかせてもらっていたことからも明らかでしょう。
物語とはそれだけ僕たち人間にとって原始的、普遍的、本質的なもので、物語で話されると人の記憶や印象に残りやすく、また良い物語を使うことができれば論理を超えて多くの人々に共感されることができます。
最近ではビジネス書の中でも漫画などを使って分かりやすく解説しているものが多いですが、まさにPreziもそのようなトレンドに乗っかったものと言えそうです。
Preziのメリット
インパクトがある
まずはなんといってもこれ。
Preziでは次々と視点がダイナミックに移動していくので観客を一気に引き込むことができます。
また、視点が写っていくにつれて徐々に全体像が分かるような仕組みにすれば、上で紹介をしたPreziを紹介したPreziのように「実はあそこの部分は、ビルのワンフロアーだったのか!」と驚きを与えることができます。
珍しい
それから日本ではまだあまり浸透していないものになるので、デザイナーのようにものすごいものを作らなくてもかなり珍しがってもらえます。
回りが全員PowerPointの中で自分だけPreziを使っていたら「おっ!」と思われること間違い無しです。
オンラインで作業が可能
Preziはオンラインで作業をするので、保存も全てオンラインです。
パソコンの容量を食わないのは嬉しいですね。
共同で作業が可能
また、オンラインにつながっていることにより、プロジェクトのメンバー同士でオンライン上でPreziの編集、作成が可能です。
いちいちメールで相手にファイルを送って編集してまたお繰り返してということをしなくても良いので、非常に楽、かつ今風です。
OSに依存しない
それからこれ。
Macユーザーの方なら分かってもらえると思いますが、こうしたOSに依存しないサービスは本当に助かります。
MicrosoftのOffice製品はMacに標準装備されていないので辛いです。
Preziのデメリット
日本語のサポートが少ない
Preziはハンガリーの会社がスタートしたサービスなので、2012年に日本語化がされたとはいえ、まだまだサポートは英語が中心です。
ですが、ここのところは今後どんどん日本でPreziが広まれば改善されていくでしょう。
動作が重たい
Preziはネット上で作業をするのですが、通信環境があまりよくなかったりすると動作がかなり重くなります。
特に画像や動画をたくさん使ったりして複雑で容量が大きいものを作ろうとすると、かなり動きが遅くなったりします。
印刷に向いていない
それから先程も説明をしましたが、やはりPreziは印刷には不向きです。
会議などで資料として配るのであれば、やはりPowerPointを使って制作をするべきですね。
まとめ
ということで今回はPreziについて、その特徴をPowerPointと比べて解説してみました。
PreziにはPreziの良さ、PowerPointにはPowerPointの良さがあるので、次世代のプレゼンテーションソフトとは言え、将来的にPreziがPowerPointに取って代わるということは考えにくいでしょう。
しかし、それでもPowerPointとは全く違ったコンセプトのプレゼンソフトなので、今後日本での知名度もグングン上昇し、そのうちビジネスシーンでもよく使われることになることは間違いないです。
状況によって使い分けが必要にはなりますが、営業の方はお客さん先でPreziを使ってプレゼンをすれば、かなり斬新で面白がられること間違い無しですね。
追記(2017/5/16)
2017年4月より従来のPreziは”Prezi Classic”と名称を変更し、Prezi Nextという新サービスがリリースされました。
Prezi Nextに関しては以下の記事で紹介をしていますのでご興味のある方はどうぞ。
⇒ Prezi NextとClassicの違いまとめ|使い分けについても紹介
追記(2017/7/29)
Preziの新規登録者は”Prezi Next”でしか新規登録ができなくなり、この記事で紹介している”Prezi Classic”(従来のPrezi)は使えなくなったようです。
新規でPreziを使う方は”Prezi Next”をご使用下さい。