仕事や面接で大活躍!コミュニケーション能力を高める9つの方法
「伝えたいことがうまく伝わらない」
「相手の話をうまく理解できない」
「いつもチグハグ感のある会話になってしまう」
あなたは仕事をしている時や面接の場でこのような思いをしたことはありませんか?
相手との会話がうまく噛み合ってないと感じたままに仕事を進めていくと、後になってお互い誤解していたことに気づいたら時すでに遅しという状態になりかねません。
あるいは面接の場で自分をうまくプレゼンテーションすることができないと希望の会社に就職することは難しいでしょう。
ということで今回はそんな仕事や面接などのビジネスシーンで使える、コミュニケーション能力を高める9つの方法を紹介をしてみました。
コミュニケーション能力はどんな分野にいっても使う人間としての必須能力ですので、ぜひ以下の参考にコミュニケーション能力を高めていきましょう。
Contents
コミュニケーション能力とは?
そもそもこの「コミュニケーション能力」という曖昧な言葉の意味するところはなんなのでしょうか?
「○○ってコミュ力高いよね、めっちゃ友達いるし、彼女いるし」なんて感じで使われていますが、「コミュニケーション能力」と言うと一般的には
- 飲み会をうまく盛り上げられる
- 初対面の人とでもすぐに打ち解けられる
- 友達がたくさんいる(異性を含めて)
- 芸人のように面白いことをたくさん言える
こんなふうに受け止められることが多いと思います。
しかし、就活の場や仕事で耳にタコができるほど聞かされる「コミュニケーション能力」とは、これよりも自分が伝えたいことを正しく相手に伝え、相手の言葉を正しく理解する「意思疎通の能力」を指す場合が多いです。
大学生の間では友達がいなかったり、面白いことを全く言えなかったりすると「コミュ障」、つまり「コミュニケーション能力が低い」というレッテルを貼られたりします。
つまりは
- その場を盛り上げられるか
- 一緒にいて楽しいかどうか
というのがコミュニケーション能力が高いかどうかの大きな指標になっているのですね。
一方でビジネスシーンで使われるコミュニケーション能力はこれとはちょっと違います。
ビジネスの究極の目的は「一緒にいて楽しい」と思ってもらうことではなくて、売上なりなんなりで「利益や成果を出す」ことです。
もちろん「一緒にいて楽しい」と思ってもらうことは重要ですが、それよりも大事なのは「意思の疎通がしっかりできる」こと。
「意思の疎通なんて簡単じゃん?」と思われるかもしれませんが、ことビジネスの場においてはこれは超絶難しい。
- ブランドロイヤルティ
- クラウドコンピューティング
- ニューロマーケティング
こんな具合に難しい用語が飛び交うビジネスの場でお互いが認識を充分に共有してボタンを掛け間違わないように話を進めていくには、伝えるための努力をしなければ絶対に不可能です。
ビジネスとは人と人の関わり合いの中でできているものであり、自分一人しかいない場合はビジネスは成立しません。
そこには必ずお客さんであれ、共にプロジェクトを進める仲間であれ、自分以外の他人がいます。
だからこそビジネスシーンで求められるコミュニケーション能力とは大学生の語るものとは大きく違って
- お客さんに商品やサービスの内容をあますことなく伝えて理解してもらう
- お客さんの話をしっかりと聞いて本当に求めていることを理解する
- 仲間の指示を的確に理解し、期待された通りの仕事をする
- 仲間に自分の意図を正しく伝え、協力して業務を遂行する
こうした自分が伝えたいことを正しく相手に伝え、相手の言葉を正しく理解する意思疎通の能力のことを指すのです。
得意先との飲み会の場を盛り上げられるよりも、「そうじゃなくて実はこういう意味だった」という認識の齟齬(そご)をなくせる人のほうがビジネスパーソンとしては優秀です。
同様に、面接で一発芸を披露して面接官を笑わせられる人よりも、質問に対して的確な受け答えができる人のほうが採用される確率は高いでしょう。
コミュニケーションがうまくいかない理由
「なんだか話がうまく噛み合っていない」という時、その理由は次の二つに集約されます。
自分が言いたいことが相手に正確に伝わっていない
まず、自分の説明がうまくいかなくて相手にその真意が伝わっていないケース。
「暗黙の了解」「阿吽の呼吸」なんて言葉もありますが、やはりしっかりと言葉にしないと自分の意図は伝わらないもの。
たとえ言葉にしたとしても相手が分かりやすいように工夫したり、相手とやり取りながら隙間なくレンガを重ねていくように話をしないとなかなか相手には伝わりません。
相手が言っていることをうまく理解できていない
コミュニケーション能力というと自分がうまく喋れることだと思われがちですが、相手の話を正しく理解できるのかどうかのほうがコミュニケーションにおいては重要です。
こちらは相手側の伝える能力が大いに関係してきますが、それでも自分のほうから相手に質問をして確認をするなどしてしっかり理解しようとする姿勢が大切です。
仕事や面接で大活躍!コミュニケーション能力を高める9つの方法
それではここからは上で紹介した「コミュニケーションがうまくいかない理由」を解決するための、具体的な手段について紹介をしていきます。
言葉の認識を合わせる
例えば「ビジネスパーソンとして成功するにはどうすればよいか?」というお題でディスカッションをするとしましょう。
この時、「そもそもビジネスパーソンとして成功するとはどういうことなのか?」と決めずにいきなり議論に入ったら確実にそのディスカッションで結論は出てきません。
「成功」と聞いた時に「たくさんお金を稼ぐこと」だと捉える人がいる一方で、「とにかく有名人になること」と捉える人もいるからです。
また、この場合「ビジネスパーソン」というのが一体どこまでの人を指すのかも決めておきたいですね。
このようにまず最初に取り組む課題、テーマに関して相手と同じフィールドに立つことを心がけないと、ボタンを掛け間違えるようにその後の会話も全てズレていってしまいます。
設計図を共有しないままに一緒に家を作っていて、完成したものを見たら互いにイメージしているものが微妙に異なっていてチグハグな家になってしまったとなったら悲しいですよね。
だからこそ、この記事でもまず「コミュニケーション能力とは?」という見出しで、「コミュニケーション能力」についてあなたと認識を合わせるために僕なりの定義を紹介しているのです。
結論から話す
例えばあなたが誰かに「お名前はなんですか?」と聞くとしましょう。
その時に
といちいちその名前になった経緯を説明されたら、いくら珍しい名前でも「そんなこといいから早く教えてよ!」と思うのではないでしょうか。
結論から話すことはビジネスにおいて最も基本的なことです。
要するになんなのか、結論から話すことで「どんな話が始まるのか」とイメージがしやすくなるため、後に続く説明が分かりやすくなります。
これから話す内容について先に相手の頭の中に「箱」を用意してあげて、「今からこの箱の中の話をしますよ〜」と伝えるイメージですね。
また、自分としても「これこれこうで…こうなって…だからこうで…」と話しているうちに、質問の内容を忘れていつの間にか質問されたことと違う回答をしていたという状態を防ぐことができます。
ビジネスシーンでは小説や物語のようにもったいぶる必要はないので、ズバッと結論から入りましょう。
「アンサーファースト」はロジカルシンキングの基本でもあります。
ゆっくり話す
脳が情報を処理できるスピードは人が話をするスピードよりも遥かに早いようです。
しかし、もしもあなたが自分の説明力にかなりの自信があるのでなければ「少しゆっくりすぎるかな?」くらいのスピードで話しましょう。
自分が話していることというのは自分はよく知っていますが、相手はそのことに関して無知であることが圧倒的に多いです。
もしもあなたが英語がそんなに得意でない状態でアメリカ人と英語で会話をしていて、相手が普通に話していたらかなり話すスピードが早く感じると思います。
早口で話したほうが頭が良く見えるので、これをテクニックとしてあえて使うことはありますが、かなり上級者向きです。
相手が知っている言葉を使う
賢くみられたいがためにわざと難しい単語を使う人もいますが、それは意思の疎通を行うという観点においてはNGです。
「為替」という言葉を知らない小学生に向かって「そんなことも分からないのか!」と言うことは簡単ですが、それではいつまでたっても相手とのコミュニケーションはできません。(小学生のみんなごめんね!)
アインシュタインが発表した相対性理論の論文は、内容そのものも人類史に残る偉大なものでしたが、同時にその論文が高校生くらいでも分かるような平易な文章で書かれていたことが絶賛されました。
本当に優秀な人とは難しいことを簡単に伝えられる人のことです。
ボディランゲージを使う
日本人はあまり使わない傾向にありますが、ボディランゲージを取り入れるかどうかで伝わりやすさはかなり変わります。
「メラビアンの法則」という、人が言語・視覚・聴覚のどれから主に情報を受け取っているのかを研究した有名な法則がありますね。
言語情報(Verbal:7%):話の内容、言葉そのものの意味
聴覚情報(Vocal:38%):声の質・速さ・大きさ・口調
視覚情報(Visual: 55%):見た目・表情・しぐさ・視線
話している内容が全く同じでも、簡単なボディランゲージがあるかどうかで相手の理解や話し手の印象はガラッと変わります。
メラビアンの法則は主に「人は他人の好き嫌いを判断するのに何を参考にしているか」という条件の元行われた実験なので、コミュニケーション全般に使える考え方ではありません。
しかし、そうでなくても言語情報だけを使って視覚情報を使わないのはあまりも勿体無いので、ぜひ簡単なボディランゲージも取り入れていきましょう。
相手の話に質問をする
相手の説明を聞いて何か分からないことや、確認しておきたいことがあればそれはすかさず質問をして確認しましょう。
「昨日の◯◯ってテレビ番組のあの企画超面白かったよね〜!まさか◯◯が◯◯するなんて誰も予想してなかったよ!」といきなり話を振られても、その番組をあなたが見たことがなければまず会話にならないでしょう。
自分が相手に理解しやすいように喋ることは大事ですが、相手だって人間なので自分に分かるように完璧に話してくれるようなことはまずありません。
だからこそ、相手の話を理解するための努力もこちらから積極的にするべきです。
また、質問をすることは「あなたの話をしっかり聞いていますよ・興味がありますよ」という礼儀です。
どんな話にだって必ず疑問点や確認すべき点があります。
就職活動の面接の場ではよく「弊社に関して何か質問はありますか?」と最後に聞かれますが、ここで「特にありません」と答えたら「この人はうちの会社に入る気がないのかな?」と思われます。
「質問をしない=興味がない」と思われても仕方がないのでぜひ積極的に質問をしましょう。
相手の立場に立ってみる
コミュニケーションを取る目的が相手と認識を共有することであれば、一度相手の立場に立って相手が見ている世界を自分も見てみることもかなり有効です。
一流のコピーライターは商品に関するコピーやネーミングを決める際に、まずその商品について徹底的に調べ上げます。
商品を実際に使った感想、商品の製造現場、開発者の思い、誕生秘話などなど。
話をするだけでなく、相手が経験しているであろうことを自分も実際に経験をしてみると、相手が見ている景色が分かり、コミュニケーションが円滑に進みます。
就職活動でも面接を受ける練習だけではなく、シミュレーションとして自分が面接官の立場になってみると面接官がどんな人物を採用したいと思っているのか見えてくるので有効な対策です。
要約して確認する
認識の齟齬を極限までなくすには、とにかく確認です。
相手の意見に対して質問をすることも大事ですが、一区切りと思われるところではしっかりとそれまでお互いに話したことをまとめましょう。
僕が新入社員として働き始めた時に先輩に言われた印象的な言葉は「お前の仕事の8割は確認作業だ」でした。
多くの関係者がいるプロジェクトなどではそれだけ全員が認識を共有して同じ方向を向くことが大切なのです。
絶えず方向が間違っていないか確認に次ぐ確認をしましょう。
メモに残して共有しておく
こちらは会話をするためのテクニックではありませんが、ディスカッションをして決まった内容をメモに残して、その相手と共有しておくことは認識の齟齬をなくす上でとても重要です。
ここでも確認を取ることで「あの時こういったのはそういう意味じゃなくてこういう意味なんだ」と、再度方向を正すことができます。
また、こうして記録に残して相手と了解しておけば後で「言った言ってない」で揉めずにすみますね。
まとめ:コミュニケーション能力は全ての分野における基本スキル
ということで今回は仕事や面接で使えるコミュニケーション能力を高める9つの方法について紹介をしました。
- 言葉の認識を合わせる
- 結論から話す
- ゆっくり話す
- ボディランゲージを使う
- 相手の話に質問をする
- 相手の立場に立ってみる
- 要約して確認する
- メモに残して共有しておく
ただ、これも知っているだけでは意味がなくて、実際に会話の中でこれを意識的に使って自分の身につけないと意味がありません。
僕も「質問に答える時はまず結論からズバッと言う」と頭では分かっているものの、実際の会話の中で実践するのはこれがなかなか難しい。
「知らないこと」と「知っていること」の間には深い溝がありますが、同時に、「知っていること」と「できること」の間にもこれまた深い溝があります。
知ることができたらあとはそれを頭だけではなくて、体にも覚え込ませるように鍛錬をしていきましょう!